平成19年度

第1回登別市図書館協議会会議録(要旨)

開催日時  平成19年11月14日(水)午後4時〜5時40分

○会  場  登別市立図書館3階会議室

出席者  《委 員》

       小鹿正揮、合田美津子、松原條一、街道重昭、須藤和恵
       《事務局》

       松橋教育部長、三浦教育部次長、山田館長、永森主査、畑辺主事

1.会長の選出

  前会長の退職に伴う後任の会長に幌別東小学校長・小鹿正揮さんを事務局から提案し、委員全員の了承を得た。

2.情報提供

(1) 登別市立図書館サービスプラン(案)について

◇山田館長

    図書館整備に関する考え方については、今年2月に開催された本図書館協議会で、現図書館の機能を補完する計画について、防衛省の補助制度を活用し進めたいと情報提供した。

    本年5月、札幌防衛施設局に平成20年度の補助について要望書を提出。その経過について、市議会の総務・教育委員会へ情報提供した。

    また、市民自治推進委員会の第6部会で独自に図書館について検討していただいているが、その後、市議会に情報提供した内容を同部会へも情報提供した。

    その後、防衛省から平成20年度の補助について不採択の通知を受け、現図書館の別館建設は、20年度は見送り、ということになっている。

    こういった経過を踏まえ、今後の図書館の施設整備について、目指すべき基本方針を確認のうえ、市民の意見を聞きながら検討していきたい。

    『登別市立図書館サービスプラン(案)』を策定し、これからの考え方を整理しながら、市民自治推進委員会の場で今後の図書館のあり方について検討していただく。

『登別市立図書館サービスプラン(案)』の概要説明(内容省略)

◇小鹿会長

    この登別市立図書館サービスプラン(案)を市民自治推進委員会に提案するということで、図書館協議会委員に情報提供しているということか。

◇松橋部長

    このプランは今の段階では、たたき台と捉えていただきたい。今後、自治推進委員会でさまざまな意見をいただき、さらに検討を加え、煮詰まった段階でこの図書館協議会の場に修正したものを提案し、意見をいただきたい。

◇小鹿会長

    市民自治推進委員会などの議論を経て、できたものを本協議会で検討するということか。

◇松橋部長

    このプランは、最終的にこの協議会でまとめたいと考えている。

◇小鹿会長

    3ページに図書館をめぐる近年の状況や、4ページに図書館に関する国の動向などが書かれているが、ここまでで特に質問等は。

◇合田副会長

    内容的には、問題がないわけではないが、このように文章化されたのはこの図書館ができて初めて。私たちの会の活動を20年続けてきたが、結局35年経たないとこうならなかったのか。

    今まで関わっていない現職員にこういう意見をぶつけても気の毒だが、登別市の図書館運営が遅れているのは、数値をみれば一目瞭然。私が怒っているのは、20年間運動してきても全然変わらなかった。最近、教育委員会との連携もとれて、私たちの声が少しだけ届くようになった。これは喜んでよいのか、悲しんで良いのか。まあ私は一応評価したいと思う。

    ただ、本来であれば、とっくに出来ていなければならない仕事がなおざりにされてきたのが、ようやく一人前になり、人並みになり、スタート台に立ったと言っていいと思う。ほかの委員さんはどう感じられたか。

◇須藤委員

    登別市としての意欲というか思いを感じた、というのが率直な感想。

◇松原委員

    中身は至極当然のことだと思う。根本的には市民のためにということで、いろいろ意見はあると思うが、建物の年数は経っていながらも努力のあとが伺える。現在の考え方が見えた。

◇街道委員

    妥当なまとめ方で、異議を申し立てるようなところはないと思う。

    それから、合田さんは登別市の図書館は劣っているという感想をもっているようだが、私はそれほど深刻には考えていない。

◇小鹿会長

    次に、登別市立図書館サービスの現状と課題ということで、蔵書冊数や床面積など4〜6ページまで載っている。

◇合田副会長

    このようにわかりやすく数値化されたのは、初めて。6ページの他市との比較については、初めて見た人からも意見をもらいやすい。

    努力が足りないという、一言で言うとそれにつきると思ってきた。今までちゃんとやっていてくだされば、私たちの会の活動は20年も続ける必要がなかった。この20年間の図書館の施策というか行政としての視点の当て方が非常に貧しかったと思う。

    図書館が大きい、小さいは絶対条件になるけれど、全国にはそれを乗り越えて、小さいけれど非常に良いサービスをしている館もある。これはやっぱり人の問題、意識の問題だと思う。

    私たちは、図書館運営をもう少し工夫してやるべき、ということをわかってほしくて、いろいろな仕掛けや提言もしてきたが、なかなか改善されないままだった。過去のことばかり言うが、これからのことを考えるとき、過去のことをきちっと検証しないまま、新しいのを建てるからとか良くなるだろうとかには、なかなか結びつかないと思う。

    過去がなぜそうだったのか、洗い出しをしっかりしたうえで、では次にどうしていくのか、建物だけでなく、サービスの質もどういうふうにしていくのが望ましいのかという議論がなければならない。そこのところを心配している。

◇小鹿会長

    次に7ページに登別市立図書館サービスの基本的な考えが、8ページは、図書館の目指す基本方針ということで、社会情勢の中での役割などが書かれている。

◇松原委員

    高齢者や障がい者へのサービスについて、建物を具体的にどうするという案はあるのか。

◇松橋部長

    今の時点では具体的な案はない。前回お示しした別館計画、これが障がい者、高齢者への解決方法だろうという考えだった。

    今後どうするのかということは最後の方で触れているが、基本的に、この施設の耐用年数はあと25年あり、別館建設や増築などで、この建物を活用して行かなければならない。それともう一歩幅広く考えて、当然、財源がかかるが指標に示されている床面積3,700u級の大規模な新しい図書館は無理としても、もう少し規模を縮小した新しい図書館で機能を発揮できるのであれば、現図書館の有効活用とともに財源をどうするかという議論の中で検討も必要と考える。

◇街道委員

    文化交流館の図書室に、文化財関係の図書が徐々にそろいはじめて、埋蔵文化財の調査報告書については、市教委で保管しているのをはじめ、図書館の郷土資料室にある資料も文化交流館に移して一元管理することを検討できないか。

◇山田館長

    報告書は一冊のみではなく、複数あると記憶している。貴重な地域資料であり図書館利用者の利便性を考えると図書館にも保管したい。

◇小鹿会長

    10ページまでに、基本方針の実現を図るための施設整備などについてふれられている。

◇須藤委員

    9ページには、図書館とボランティアのつながりということが書かれている。小学校は読書の時間など、幼稚園や保育所は移動図書館車から借りるなどして、子どもたちが本にふれる機会は少し良くなってきていると思うが、ボランティアを充実させるには、お母さんたちをもっと巻き込んでみることが必要と思う。

◇合田副会長

    今日の議案でないが、学校図書を充実させるため国の補助金が地方交付税に入っているはずだが、教育費として予算化されているのか。

◇松橋部長

    学校図書費として交付税に算入されているが、当市はほぼ予算化している。

◇合田副会長

    一応目標を作ったが、これを具体的にどうしていくか難しい。作らないより作ったほうが良いが、実際にはほとんど役に立たないと思う。実態に即したもの、具体的なものをどういうふうに示すのか。

◇松橋部長

    この目標に対して、どう実現しなければならないか。基本的には、図書館協議会の場を大いに活用していただき、さまざまな提言をしていただきたい。

◇合田副会長

    いろいろな提言をしても、なかなか返ってこない。次に開かれたときに、これはこういうふうになりましたという報告がほしいと、何年も前から言っている。

    そうでなければ図書館協議会そのものの意味がなんなのかということになる。協議会はとても大事だけど今まで開かずの扉で、ただ座ってアリバイ作りに利用されてきただけの他の協議会をたくさん見てきたので、そういうふうにはしたくない。

    少し厳しいことを言うが、実体のあるものに変えてゆく、市民の声をいかに実現し、それぞれの議論が深まっていくようにするのか。

    専門家がいなくて、教育委員会の職員も2・3年で異動する。その行政システム上の問題もあるからなかなか難しいことは分かっているが、それを何とか乗り越えて、良いものをつくっていかないと。

◇松橋部長

    図書館協議会でいろいろな意見をいただいたときには、その後どうなったか検討結果などを報告しなければならないと思う。

◇合田副会長

    回答はきちっと文字で。記憶は段々曖昧になり、お互いに言った言わないとならないよう無駄のない会議にしたい。

◇松原委員

    いかに良いプランをつくっても、この建物では限界があると思う。数字的に劣っているのであれば、当然、改善への必要性を感じなければならない。予算がないだけでは片付けられない問題もあると思う。

    仮に新築に20億円かかり、今その20億円がないのなら、どのようにしてそれを貯めていくのか。それが市民に理解されるのか。

    それが理解されなくて、しばらく現状のままでいってしまう、という気がする。それがいいかどうかは判断ができないが、登別市全体の意見であれば、これでやるしかない。

    でも合田さんをはじめたくさんの市民の人達は、図書館の建物をこうして欲しいああいうふうにして欲しいと運動されている。そういう声を市はどう理解していくのか。

    例えば、図書館が先なのか市民プールなど他の施設が先なのかという優先順位の議論も大事なことと思う。

◇合田副会長

    新図書館建設が市の総合計画の中に位置付けされていたのに、土壇場になって、市民プール建設案が横取りのように浮上してきた。最後に図書館と消防庁舎、二つ残っていたのに横滑りのように入ってきて、議会がOKした。だから議会には怒りを感じる。

    プールが悪いわけではなく、もちろんプールも必要。既存の図書館があるからプールが優先するというその根拠が私にしては非常に貧しいと感じる。こういうことで、まちづくりや人づくりの根幹、民主主義の礎と言われる図書館をこんな貧しい図書館で充分満足させられるのか。

    これからのまちづくりや地方分権が進む中で、一人ひとりが自立していかなければならないということが言われているのに、環境整備がきちんとされないこのまちは生き残れるのか。

    こういうときに、これまで図書館に対する認知が余りにも貧しかったということをもっともっと多くの人に知ってもらう工夫が必要だったのではないか。

◇街道委員

    これは、別館というのは駄目になったということですか。

◇山田館長

    選択肢の一つと思う。

◇合田副会長

    私の考えでは、別館は多分無理だと思う。

◇街道委員

    合田さんはそう考えるわけですね。別館ができて将来、それの数倍立派なそれこそ5億円から10億円の図書館ができても、別館は別館で存続できるということで機能が連携していけるようならそういう将来展望をもっても良いのではないか。別館が終着駅でなくて。別館はあくまでも別館。

    特に高齢者の人たちの意見を代弁すると、是非別館というか平屋の図書館があればと思います。高齢化社会ですから緊急課題だと思う。

(2)開館時間の延長試行に関する利用状況について

◇山田館長

※資料に基づき、平成19年1月からの10月末までの利用人数や貸出冊数などの利用状況を報告し、平成20年4月から本格実施することを検討中と情報提供。

◇街道委員

    これは図書館職員の労働強化にはつながらないのか。ローテーションを組んでうまくやりくりしているのか。

◇山田館長

    開館時間を延長するための人件費の増は伴わないというのが原則で、時間外手当を支給せず、職員の時差出勤で対応している。

    時差の1時間半だけ、1階及び2階カウンター共2人勤務のところを、1人だけで勤務している。

    アンケート調査の回答で「延長する曜日を増やせないか」という声もあるが、これ以上は職員の増員につながってしまうので、本格実施となっても当面は週1回になると思う。

◇街道委員

    よくやっていただいているなと思っている。現状で日数を増やしてくれというような希望は持っていない。感謝している。

(3)平成18年度利用状況等について

◇山田館長

※平成19年図書館要覧に基づき平成18年度の利用実績等を報告。

    市民1人当たりの貸出冊数は3.98。全国平均は約5冊。なぜ当館の数値はこんなに低いのか。図書館まつりなどさまざまな取組みをしているが、アドバイスなどがあればお伺いしたい。

◇街道委員

    行政の方はよく数値のことを気にされる。比べることがいいことなのか。比べるというのは競争するとなると、なかなか厄介な問題が起こってくる。

    図書館という質・量だけで考えられない部分があると思う。これからはいろいろな事に特化した図書館。それと、市民の考え方の問題、市民の成熟度などとも不可分な関係にあるので、全国平均に数で劣っていると考えなくても良いと思う。

◇合田副会長

    数値が一人歩きする必要はないし、数値そのもので、質が計れるものではない。しかし、20年間見てきて、この数値はこれでも良くなった。

    過去のことを考えていくと欠けているものがある。そこのところをちゃんと捉えて、何が欠けているのかという検証がなされて、それでも数値が上がらないということがある。そういう時は別として、基本的な押さえが何もないまま、数値が上がらなくてもいいなどと言って欲しくない。

◇街道委員

    貸出数を増やす方法は、普段から本を読む人に5冊読むところを10冊読むようにする方法と、普段1冊しか読まない10人に倍読んで貰う方法などがある。

    でも、それで数値が上がるけれど、それがどうなのかなという問題は残る。

    合田さんが考えている、立派な図書館とか劣った図書館ということも関係あるのかもしれないが、余り深刻に考えることではないと思う。

◇松原委員

    本を読むことは、心が休まるし、いい面がたくさんある。それをぜひわかって欲しいということ。たくさんの方に本を読んでいただきたい、単純にそういうことだと思う。

    僕のようにあまり本を読まない立場で言うと、本屋さんで買ったほうが早いし、インターネットでも簡単に取り寄せられる。ですから必ずしも図書館の本の少なさとか、建物のせいばかりではない。

    たくさんの市民に本を読んでいただくには、結局新しい図書館を建てるということになるかもしれないが、本の数を増やして、良い本を提供し読んでいただく。いくつか方法はあると思うけれども、まずは、どうしてだろうということを一回不十分でも良いから調べてみる必要がある。

◇山田館長

    街道委員がおっしゃるように、図書館は数字が全てでないと思うが、職員としてはもう少し市民の方に利用していただきたい。

    全国展開している書店が市内にできたが、室蘭店などとは商品構成が違う。文芸書などの単行本が少なく雑誌やマンガが多い。全国展開し市場調査を充分にしている書店が登別をこのように見ているのかと思った。

    そういった登別市の特性を含めて、ご意見や具体的な方策があればお知恵を拝借したい。

◇街道委員

    当然、そういうことを踏まえて、貸出数や閲覧数がもっともっと向上するということは、望ましい。

    かつて学校図書館にいろいろな雑誌を20冊ほど入れたことがある。そうしたら生徒がたくさん集まってきた。

    それによって、学校図書室が活況を呈していることが、学校図書教育の質的な向上になっているのかというと、それは難しい面がある。

◇山田館長

    雑誌については、ずっと以前から合田さんからもっと充実をと提言をいただいている。道内の同規模市の図書館に比較して確かに当館の雑誌数は少ない。

◇街道委員

    硬いことをいうばかりでは図書館は成り立たない。人寄せ的な本も表現は悪いけれど置かなければならないというやむを得ない部分もある。

(4)その他

◇合田副会長

    図書館に指定管理者を導入するという問題はどうなっているのか。

◇山田館長

    今のところ検討中で具体的に決まっていない。もしも外部に委託するということになれば、当然図書館協議会にお諮りすべきと考えている。

◇街道委員

    向かいの別館が建つ予定だった用地に、一部で良いから図書館の駐車場として借りることはできないか。

    今の駐車場は狭いので路上に止めなければならない。土地を借りるには金もかかるが、そういうことが、来館者を呼び込むことになるのではないか。駐車場の確保は公共施設にとって大切なこと。

◇山田館長

    土地所有者の意向や敷地借上料の問題もあるので少々難しいと感じている。