ごあいさつ


 今日、私たちを取り巻く社会環境は、科学技術の高度化、国際化・情報化の進展、さらには高齢社会の到来や少子化など大きく変化しています。
 一方、余暇時間の拡大や文化・教育水準の向上などに伴い、「ものの豊かさ」から「心の豊かさ」を求めるなど、人々の価値観にも変化と多様化がもたらされてきています。
 したがって、かつての高度成長期のライフスタイルを見直し、時間的・精神的なゆとりをもって、家族との団らん、地域社会におけるふれあい、自然との共生などを大切にする新しい社会を構築することが求められています。
 このため、市民が生涯にわたりいきいきと充実した人生を送ることができるように種々の施策を展開してまいりましたが、21世紀を目前に控え、これまでの取り組みに検討を加え、新しい社会の姿を展望し、個性豊かなまちづくりに結びつく指標として、この「登別市生涯学習推進基本構想」を策定いたしました。
 この構想は、市民の皆さんが生涯学習に取り組み、自己の充実と向上を目指して積極的に活動を展開していくための理念を明示したものであり、本市の目指すこれからのまちづくり(総合計画)を推進するためのテーマのひとつ、「豊かな個性と人間性を育むまち」への実践につながるものと考えています。
 本市は、これまでも市民の皆さんの積極的な学習意欲に応えて、生涯学習関連事業の推進や施設整備に努めてまいりましたが、今後は、この構想策定を契機とし、さらに総合的な学習環境の整備充実を図り、「生涯学習のまち登別」をつくりあげたいと考えておりますので、市民の皆さんのご理解とご協力をお願いいたします。

2000年(平成12年) 3月

登別市長  上 野   晃